サービス業としての認識と看護師の適性

医療や介護などのように、相手が満足するように仕事を行うことが基本になる業界は、サービス業として位置づけることができます。そこで働く看護師の適性として、看護の仕事がサービス業であるという認識を持てるかどうかは重要です。

日本では古くからお医者様という言葉が広まっていたように、医師が患者に対して行う医療は「施すもの」であり、「サービス」であるという概念はあまりありませんでした。しかし、患者は医療を受ける権利を主張することができ、それに応じる義務が医療関係者にあるのが今の現状です。満足度の高い医療を実現できるかは切実な問題であり、その影響力が大きいのが看護の仕事です。

そのため、サービス業であるということを理解をして、患者の最大限の満足を引き出そうと努力する姿勢は、看護師にとって必須なのです。その姿勢は、ただ患者が満足してくれることだけがメリットではありません。最大限のサービスを提供しようという考え方を持つことで、看護師は自分の看護スキルについてもよく考えるようになり、改善の余地があれば改めようという気持ちが生まれる点にもあります。そうすれば、自然に看護レベルを向上さることにもつながるのです。

サービス業であるという考え方に抵抗感を持ってしまうと、最低限の看護を行えば良いと考えがちになり、自分の看護レベルを頭打ちにさせてしまいかねません。その状況に陥らないようにするとともに、満足度の高い仕事ができるようになる力を獲得するためには、医療はサービスという考え方に着目しましょう。

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